1年だけなら仕事と勉強の両立は可能です

「行政書士の合格は1年の勉強プラスαで勝ち取る!」。
これは私の経験談でもあり持論でもあります。
あなたがいまの仕事から身を引いて、2年も3年も行政書士の勉強だけをしていられる身分の方ならそうはいいません。
じっくりお好きなようにやってください。
でも、今の仕事を続けながら(大半の方がそうだと思います)行政書士を目指すなら、猶予の時間は基本的に1年かぎりのつもりで勉強に本気になることです。
理由は明白で、仕事と勉強を両立しながら、
何年もモチベーションを維持できるはずがない
からです。

私は運良く、本気の1年間で合格できました。
運も多分にあったと思うのですが、合格通知が届いた時は、
うれしかった。いや、むしろ何かホッとした気持ちの方が強かったです。
『もう一年、この苦しみを続ける必要は、自分にはもうないんだ』と。
私には、1年間十分本気になった自覚があったからです。

法律の条例は覚えても覚えても忘れます。
たとえば行政書士試験の中心科目の「行政法」などがそれです。
ソフトウェア会社で営業の仕事をしていた私の場合もそうですが、
普段の生活で行政法に馴染みのある人はまずいません。
まったく知らないことを一から覚えて理解するのは大変です。
まだ行政書士の勉強を始めていないみなさんにはイメージしにくくて恐縮ですが、国家賠償法の判例は本当にややこしいですし、
行政不服審査法ですと、審査請求や異議申立ての意味を頭のなかで整理をするのは手間がかかります。

暗記した専門用語を忘れてしまうのは、これはもう勉強不足です。
どんな資格の勉強でもそれは同じです。
しかし、概念的なことは頭をきゅうきゅうに絞って覚えたつもりでも、時間がたつと結構忘れてしまうのです。試験が終わった時の私もそうでした。
直前期1カ月くらいでおさらいして積め込んだ知識(概念)は、
試験の本番では鮮明でも、試験が終わるとちょっとずつ、
わりと早く確実にぼやけていきます。
単なる暗記なら忘れた用語を覚え直せばいいわけですが、忘れてしまった概念は、もう一度丹念にその道筋をたどる必要があります。
それが大変なのです。

私が言いたいのはこうです。1年がんばって勉強したことがそのまま記憶に残ってくれるのなら、試験に落ちて2年目がんばるもよいのです。
しかし記憶力はそんなに頼りになるものではないということです。
どんどん忘れます。行政書士の試験の場合、2年勉強した人が、1年目の人より2倍法律をよく理解していることなんかまずあり得ません。
ですからモチベーション維持との兼ね合いで考えると、
みなさんには1年でパスする覚悟を持ってほしいのです。